2024.6.19~6.24 AZUMAs絵画展 in 新潟伊勢丹アートギャラリー

高校生デッサンコンテスト2024 結果発表!

今年もAZUMAs美術学院主催の高校生デッサンコンテスト2024を開催しました。

このデッサンコンテストを開催する理由として、日頃の練習の成果を発揮すること、そしてその成果を大勢の方々から見てもらうことで、第三者からの鑑賞や評価に慣れるもらうことを目的としています。また描写力だけではなく、想像力や自分だけの発想力を鍛えてほしいという願いがあります。

今回は全30作品のエントリーがあり、「手と大切にしているもの」をテーマに制作をしました。なお、エントリーした全作品は今年の教室展に(5月2日〜5日)展示しています。現物を見たい方は、会場までいらして下さい!

公正な審査をするため、本学院の先生(ふゆう先生、ゆうだ先生、はると先生、しんさく先生)による投票制で、一位を5pt、二位を4pt…という合計ポイントが高い順番から、グランプリ、準グランプリ、3位を決めました。

以下、結果発表です。受賞した皆様、おめでとうございました㊗️

グランプリ

審査員コメント

  • ゆうだ先生:「両手を使って、摘んだり、引っ張ったり、押さえたり、絡ませたりと様々な動きを画面の中に入れている。この紐がそれぞれの繋がりであることを連想させてくれる。」
  • はると先生:「骨の部分のゴツゴツした質感や爪と肌との描き分け、陰影や反射光など、手の観察が行き届いている。腕を交差する構図にすることで、シワの多い手のひらと甲の両方を画面内に収め、テープも引っ張ったり緩めたりと緩急をつけつつ、重なり合う境目や明暗を丁寧に描き分けることで、全体的に奥行きと動きのある構図を確立している。背景は大胆に塗り込む一方で明るい点を設けるなど工夫を凝らしているので、どこか不思議な印象強さが生まれている。」
  • しんさく先生:「モチーフと手を複雑に絡ませ、かつそれらを丁寧に描写することでかなりの密度を感じさせる作品。良い作品を見て、それらを自分のものにしようという意志が特に感じられた。時間制限なしとはいえここまで執念深く描ける人はそう見ないように思う。」

受賞者コメント

今回描いたのは、人との縁を「大切なもの」として表現しました。貴重であり、特別なものです。ピンと張らせたり、揺らがせたりして、リボンの特徴で繋がり方の違いを連想させようと頑張りました。縁と触れることで、光を灯してしてくれる、というのを表現したくて背景を暗く設定しました。手は自分です。毎回制作に移るまでが長いので、この癖を改良していきたいと思ってます。本当にとんでもなく嬉しかったです。是非温かい目で見て頂けると、大変助かります。

準グランプリ

審査員コメント

  • ふゆう先生:「子供の手は柔らかくて可愛い、大人の手は力強く、二人の愛を感じる。画面構成(構図)、形と立体表現もうまく出来ている」
  • ゆうだ先生:「2人の手の触れ合い方に愛情を感じる作品である。しっかりとした描写力で、大切にしているものが何であるか、容易にイメージができる。」
  • しんさく先生:「手の柔らかさの表現が頭一つ抜けている。卓越した質感描写から、画面の中の手に触れることができてしまいそうな錯覚さえ見た。構図の粗さを克服し、更に化けた描写を見られることに期待したい。」

受賞者コメント

辛い時いつもそばで支えてくれた家族の暖かさが私にとって、かけがえのない大切なものです。手と手が触れ合う体温、周りの空気の暖かさを感じて欲しいです。

3位

審査員コメント

  • しゅんだ先生:「人の手の甲とひらは人の身体の背中とお腹の関係性と同じであり、硬さや表情、可変性が違う。そして鳥と人の手でもさまざま違いがある中、鳥の毛並みの質感が表現されており、手との差が出ていて良かった。構図も大切なものが引き立つようなデザインになっている。また、アクセントとして鳥に近づく人差し指が濃くなっていて、鳥との明度対比が出ていて良かった。
  • はると先生:「羽毛の柔らかさと嘴の硬さがしっかり描き分けられている。目元や脚などの細部を拾う観察力もあり、特に嘴に入る光が自然にのっているので、生き物の雰囲気が巧みに出されている。肌と爪の描き分けや皺の暗さもよく表現されている。親指と中指が押し合う時に、肉が圧迫されて膨らむ質感を取り入れたり、左手人差し指と右手が被る部分も違和感なく仕上げているのでノイズがなく、純粋に戯れの瞬間のような落ち着いた癒しのある作品に仕上がっている。
  • しんさく先生:「切り取った画面は決して目を見張るような一瞬ではないものの、その自然な見せ方がモチーフと併せて温かみを感じさせた。こう感じさせることができたのは構図によるものだけでなく、確かな実力に裏打ちされた描写によるところも大きいだろう。フワッとした羽毛の描き方は特に印象深い。

受賞者コメント

今回描いたのは、我が家で飼っているセキセイインコのぴーちゃんです。このインコはご老鳥で今年で11歳になります。残された時間も、もう長くはないでしょう。でも、長生きしてほしい。そこで、このインコとの残された余生を「大切なもの」として表現しました。おじいちゃん、おばあちゃんから感じられる温もりを表現するために、毛がふんわりと膨らんでいる様子を描写しました。左手に乗り、右手の人差し指に優しく応えているところからも、この子の可愛さと温もりが感じられると思います。まだまだ元気なおじいちゃんインコです。今回の受賞をこの子にも伝えたいと思います。

以下、エントリーした全作品を発表します!(※順不同)

高校生の皆さん、制作お疲れ様でした!5月は自画像の宿題です。ゴールデンウィークの休みを利用して制作に励んでください。

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