2024.6.19~6.24 AZUMAs絵画展 in 新潟伊勢丹アートギャラリー

日本画家になるためには!〜日本画家 永吉秀司先生のインタビューから紐解く〜現在あらきギャラリーで個展を開催中です

第二回は、美術系職業紹介「日本画家」編です。日本画家になるためにはどうすれば良いか、日本画家になるために大切な事など、日本画家 日本美術院特待 の永吉秀司先生へインタビューを通じて、皆様に紹介いたします。ちなみに、永吉先生の作品は学院玄関に展示してあります。気になる方は、見てみてください。

東有達

今回は大学の恩師である永吉先生にお願いいたしました。今回はありがとうございます。よろしくお願いいたします。

永吉秀司

こちらこそ、よろしく。

東有達

さて、早速ですがインタビューをさせてください。

なぜ日本画家になろうと思ったのですか?

ーー永吉秀司先生 小さい頃から絵を描くことが好きで、親の油絵道具に触れて描き始めたのが最初でした。高校の進学の際に、「これからも絵を描き続けていきたい」という気持ちから、美術系の高校へ進学を決めました。その高校では日本画・油絵・彫刻など、様々なジャンルが勉強でき、日本画をメインに選択したのが、日本画との出会いでした。

そして自分自身、日本人が石膏デッサンなどの欧州絵画を描くことへの違和感を感じていたところがありました。

ちょうど、日本画家である円山応挙の画集を見た際に、陰影や立体感の概念ではないところで、線や色彩を主に、物のリアリティを表現することに感銘を受け、日本画の可能性について深く探究していきたいと思うようになりました。

「彼方の雫」永吉秀司先生 S40号

日本画家になった経緯を教えてください。

ーー永吉秀司先生 美術高校時代に、画家として生計を立てる上で、日本画家は大きな可能性があると先生方から教えて頂いたことがありました。その後東京藝大日本画学科に現役合格し、中高一貫校の教諭や新潟大学准教授の職をしながら、個展や院展で作品を発表し続けました。

画家になる!という強い気持ちよりかは、日本画の素材に魅了され、試行錯誤しながら作品を作り、それを世間に発表したいという気持ちで活動し、自然と日本画家としての道を歩んでいました。

高校時代の石膏デッサン 永吉秀司先生

日本画家になるために大切なことはなんですか?

ーー永吉秀司先生 絵描きとして、作品を生み出し続けることが大切であると思います。そして常に、自分の新しい発想を作品に応用していきながら、また古典的なものも中にも新しさを見出しながら、時代の作品を刷新していく意識は大切であると思います。素材や表現にアンテナを張りつづけるということが、日本画を描く上で重要なことじゃないかなと思います。

「風咲く夜」永吉秀司先生 S40号

最後に、これから日本画家を目指す方たちに一言、お願いします。

ーー永吉秀司先生 そうですねぇ。古典作品を見る機会が多いですが、これが日本画という固定概念に縛られることがあると思います。でも絵画は、その時代の様々な色や形が存在すると思っています。なので、人それぞれが自分の表現について、現状に満足することなく、常に自問自答しながら、模索していって欲しいと思います。

そして受験を控える学生さんは、水と筆の関係や物を正確に写し取る色彩力、そして確かなデッサン力を身につけるに対して、手を抜かず、丁寧に学んで欲しいと思います。みなさん、頑張ってください。

大学一年生のデッサン 永吉秀司先生

永吉秀司先生の紹介・現在開催中の展覧会

永吉秀司先生 あらきギャラリーにて

東京藝術大学卒、同大学院修了。(日本画)

公益財団法人日本美術院特待、新潟大学准教授、新潟県美術家連盟常務理事、県展運営委員、カルチャーセンター講師(新潟・青山)

「めでたいかたち-福雀とオモチャたち- 永吉秀司日本画小品展」

  • 日時:2023年11月22日〜12月1日 
  • 場所:あらきギャラリー

「院展作家 永吉秀司 新令和版 弘長寺来迎図展」

  • 日時:10月14日〜12月24日
  • 場所:胎内市美術館
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